コロナ禍も相まってデジタル化が進む2021年、製薬企業のビジネスを深くサポートするビジネスコンサルティングサービスがスタート。そのサービスをリードし、チームの基盤構築を担う人材の採用に注力しています。

Veevaの現状、そして求める人材について日本の経営すべての責任を負う岡村祟が語ります。



ライフサイエンス業界に横断的に携わっているから、多くの情報が集まる


Veevaは長期的なビジョンを掲げています。

我々は製薬会社、製薬業界に特化したクラウドのソフトウェアベンダーとして、ライフサイエンス業界の戦略的なパートナーになりたいと思っています。

これまでは基本的にソフトウェアの分野をメインの事業として展開してきましたが、本国のアメリカでは2年ぐらい前からデータ領域の会社を買収しています。ソフトウェアにデータが入ってくることで、より高水準のコンサルティングができるようになってきます。

これがまさしくVeevaの今後の成長において重要なポイントとなります。

コロナ禍においても、それは変わりません。

たとえば世界中の国々で、「お医者さんと製薬会社がどれくらい面談できているのか」という情報。あるいはデジタル化によって、お医者さんが使用するメールやWeb会議のチャネルが増加している中で、「どういうチャネルを好む傾向があるのか」といった情報です。ライフサイエンス業界の中で横断してプロダクトを提供しているVeevaには、そのような有益な情報(データ)が集まってきます。

Veevaでは「The Industry Cloud for Life Sciences」という言葉を掲げています。

ソフトウェアに集約されたデータをいかに活用して、業界全体に貢献していくかを考えなくてはなりません。

さまざまな形でVeevaのソフトウェアをご利用いただいているお客様のデータは蓄積されていきます。そのデータをそのままお客様に還元するだけではなくて、お客様向けにデータを活用したビジネスコンサルティングをやっていこうというのがVeevaとしての次のフェーズです。その部分を担える人材の採用を強化しています。

ただ、蓄積されているデータにはセンシティブな情報が多くあります。世界的な製薬企業のほとんどのMRの皆さんにはVeevaのシステムを使っていただいているのですが、企業のデータそのものを他のお客様に公開するのは難しいですよね。

しかし、業界でアベレージを取り、製薬会社の方がどの先生に何回会えたかというような情報を提供することはできます。製薬会社からすると「あまり会えなかった先生に対してはもう少しデジタルなチャネルを通じて情報提供をしましょうか」と、省みる機会を得ることになるのです。

実はこれは薬の開発領域に関しても同じことが言えます。クラウドのソフトウェアを治験に利用する事でデータを全世界で蓄積できます。コロナウイルスのワクチン開発でも、数万人に対してこれくらいの症例があったので有効かつ安全か安全でないか、といった情報をライフサイエンス業界全体に共有することができます。

変化の速度の速さとお客様の声が、コンサルティングサービスを生んだ

お客様の声がVeevaのVisionとStrategyへ反映される

もともとライフサイエンス業界におけるビジネスコンサルティングのニーズは、アメリカに多くありました。Veevaではアメリカ本国から拡大して、現在ヨーロッパや日本、中国以外のアジアの一部地域でビジネスコンサルティングのサービスを開始しています。

実は、それ以前は大手コンサルティングファームと提携してサービスを提供していました。お客様からのニーズがあれば、チェンジマネジメントと呼んでいる、業務プロセス、KPI、トレーニング方法の改善を外部パートナーと組んで進める手法だったのです。 

ただそれですとどうしても問題が出てきてしまいます。Veevaのソフトウェアの進化のスピードが速く、パートナーさんが完全についてくることがなかなか難しいのです。年に3回ソフトウェアのバージョンアップがあるほどですからね (コロナ禍に於いてはその需要からスピードはさらに増し、毎月新機能のリリースを行っています)。

その中でシステムを提供するだけではなく、システムの使い方や組織論も含めたビジネスコンサルもやってくれないかというお客様の声がかなりありました。

Veevaのソフトウェアやシステムをご利用いただいているお客様向けに最適なマネジメント、経営のコンサルティングをVeeva側でした方がいいのではというご要望です。それがビジネスコンサルティングサービスが始まった一番大きなきっかけでした。

ご要望があったのは海外だけの話ではなく、まさしく日本も同じ状況でした。同じどころかもしかしたらアメリカ、ヨーロッパよりもビジネスコンサルティングに対するニーズは強いかもしれません。というのも国内の製薬会社の中にデジタル人材が圧倒的に少ないのです。

日本のライフサイエンス業界には紙ベースの文化があり、かつFace to Faceの文化がずっと続いていました。しかしコロナで状況が一変。MRさんが病院に行けない、もちろん患者さんも行けない、製薬会社も行けないという状況になってしまいました。

そんな中でお医者さんと製薬会社の橋渡しを、デジタルでするためにはどうすればいいのかというニーズが2020年はものすごく高まりましたが、そこを完全に埋めきれるような人材が残念ながら日本の製薬業界にはあまりいない気がします。

このような状況下において、ソリューションだけを提供するというよりは、それを使うための組織やプロセスであったり、さらに場合によっては評価制度であったりと、そういった経営的なコンサルティングも一緒に実施してもらえないかというフィードバックを多くいただくようになりました。

データを統合的に扱える強みが新たな価値を生む


また、業界に特化しているがゆえに、データが非常に集まりやすいだけでなく、整理しやすい状態になっていることもニーズがある理由として挙げられます。

たとえば製薬会社のMRさんが使うシステムは論理的にはデータベースが国ごとに分かれていても、Veevaでは物理的にひとつのデータベースで提供しています。

仮にアメリカ、ヨーロッパ、日本とそれぞれデータベースが分かれていたとしても同じシステムを使っていますので、データとしては同じ項目を持っています。いつどこでどのお医者さんをどの製薬会社が訪問したかという情報が、全世界同じフォーマットのデータとして入っているので、より分析しやすい形で提供できるのです。

データはそれぞれ異なったシステムで提供してしまうと、データの整合性を合わせるだけで大変になってしまいます。そうなると業界全体に対してデータをなかなか提供しづらくなってしまいます。

Veevaは、有益なデータを単一のシステム上で保持しているので、日本においてもビジネスコンサルティングのサービスが非常に大きな価値を生める市場だと実感しています。

今後その価値を提供していく上で、経営視点でのコンサルティング経験を持った人材が必要です。その人材に求めるものとして、製薬会社の営業現場での経験などももちろんプラスになりますが、それ以上に重要なポイントがあると考えています。

ビジネスコンサルタントに限らず、Veevaの採用すべてにおいて言えることなのですが、自主性を重んじる文化がVeevaにはあります。

驚かれるかもしれませんが、ビジネスコンサルタントに関して言えば、Veeva内で自分のコンサルティング会社を立ち上げたいと思っているような気概がある人が最適でしょう。

会社に雇われるというのではなく、「自分でビジネスをやるにあたり、資金と場所とVeevaの名前を利用できるのはチャンスだ」と考えるくらいの方が成功しやすいと思っています。

そのような方がいらっしゃれば、我々としては最高だと思っていますし、むしろ逆にそのようなチャレンジ精神がある方でないと難しい部分があるかなと思っています。

ビジネスコンサルティングのグローバル責任者をDan Rizzoが努めています。コンサルティング業界出身で、製薬会社でのキャリアも積んでいます。そんな彼のもとで働くことで、大きな学びが得られるでしょう。

Veevaはどちらかというとチャレンジャーの方が合う会社ですので、Veevaにしかないデータを活用しながら新しいチャレンジができるのはとても面白いと思います。若くて失敗を恐れず挑戦したいという方には最高の場所だと思いますね。

それに我々には失敗を批判するカルチャーはありません。むしろ「失敗をしないこと=十分に挑戦していない」と捉えられるカルチャーです。

失敗を恐れずどんどん挑戦していただきたいと思っていますし、人としてひいては組織としても成長を目指していただきたい。その後、コンサルティング部門の責任者を続けていただいてももちろんいいですし、他事業部門のリーダーシップという機会に挑戦していただいても良いと考えています。

何よりもまずはVeevaに来て仕事を思いきり楽しんでいただきたいですね。

常にチャレンジングに、新しいことをやり続ける


業界を超えてチャレンジするという面で言えば、Veevaはコンサルティング会社や事業会社の枠に収まらない第三の選択なのではないかと思います。

そして我々は場所に縛られる気もありません。言葉の問題さえなければ、アジアでもアメリカでもヨーロッパでも国境を超えてチャレンジができる環境が、Veevaにはあります。

現在、社員数は全世界で4,500名ほどになりましたが、2025年には1万名にしようと目標を掲げています。今後はさまざまな形でのマネジメントのポジションがどんどんできてくるはずです。

ビジネスコンサルティングはひとつのきっかけでしかありません。極端な話、日本やアジア地域の責任者、もしくは全然違う部署の責任者であったりと、コンサルティング業界にはない事業部門としてのリーダーシップのポジションがあるというのが魅力のひとつだと思います。

我々は「Still Veeva」と呼んでいますが、創立以来Veevaが大事にしてきたカルチャーや、考え方、「Do the Right Thing」に代表されるようなバリューは社員が1万人になっても変わりません。それが競争力の源泉だと考えています。

また、Veevaのコアバリューが「Why Veeva」にも結局つながるところだと思います。それはVeevaで働く人にとっても、お客様にとっても同様です。Veevaらしさを残しつつ、さらに多くのお客様に価値を届けられるよう、これから私もVeevaも進化を続けていきます。